〈旅行好きのS氏から聞いた話〉 S氏が北海道のとある民宿に泊まったとき、朝食にコーヒー牛乳が出された。コーヒー牛乳と言っても市販されているコーヒー色ではなく、真っ白な牛乳色である。飲んでみても甘さはなく、普通の牛乳と変わらない。しかし、舌の上でよく味わってみるとかすかにコーヒーの香りがした。 「これは何ですか?コーヒーの香料でも入れるんですか?」 S氏が尋ねると、民宿の主人はこう答えた。 「いいえ、これは牛から搾るんです。町はずれの牧場にコーヒー牛乳の牛がいるんですよ。この牛はコーヒー牛乳専門の牛でね、生まれたときから飼料の中にコーヒー豆が混ぜられているんです。豆を長年食べているもんだから、自然とコーヒーが乳に混ざって出てくる。正真正銘、天然物のコーヒー牛乳ってわけですよ。」 S氏があっけにとられていると主人は続けて言った。 「明日の朝、その牧場に案内しますから、コーヒー牛乳の牛を見てきませんか?」(続く) 17.6.9号から |
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